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外国人移住者が語る「私の人生を変えたNAGANO」

海を越え、信州に移住する、そんな大きな決断をした外国人移住者にとって、ここはまさに人生が変わったステージです。皆さんは、信州にどんな魅力を感じているのでしょうか。地域に暮らす外国人のサポートや国際交流を推進する松本市のNPO法人「中信多文化共生ネットワーク」のご協力で、6人の移住者の座談会を実施。住んでいるからこそわかる、海外から見た信州の魅力をお聞きしました。(敬称略)

海外から来たみなさんが感じる信州の魅力を教えてください。

青木:通訳の仕事で初めて松本に来た時に上高地に連れて行ってもらったのですが、河童橋から山々を見た時、「こんなに綺麗な風景は見たことがない!」と感動しました。母国・タイは暑い国だから自然の中を歩くなんてそれまで興味がなく、歩くことも大嫌いだったのに(笑)明神池まで片道2時間も歩いてお弁当を食べて。とても印象的な経験でした。「また行きたいな」と思っていたら、思いがけず日本人の夫と国際結婚(笑)。
松本で暮らすことになりました。自然豊かな場所で暮らせるのは幸せです。

:私も、結婚と同時に夫の仕事に合わせて来日しました。
夫も私も登山が趣味なんですが、「松本は山が多いから一緒に暮らそう」と言われて、惚れ直して(笑)。
試しに一度松本に来てみたら本当に山が素晴らしくて、移住を決めました。ソウルでは都会暮らしで、山はあったけど信州のような高い山は少なかったんです。今は子どもがまだ小さいので、安曇野の光城山など気軽に登れる山を楽しんでいます。そのうち本格的な登山に挑戦したいですね。

オドノバン:以前は阿智村の高校で英語を教えていたのですが、もっと自分が好きなことをしたい、家族と過ごす時間を大切にしたいと、4年前に妻と小さなゲストハウスを松本にオープンしました。松本は東京や空港へのアクセスが便利。歴史がある街だし北アルプスの玄関口でもあるから、ゲストハウスにぴったりです。

スミス:2001年に来日し、仕事の関係で日本のあちこちで暮らしました。松本には3カ月だけ暮らしたのですが、「また住みたい」という感覚があって、3年前に家族で移住したんです。大きな街ではないけど雰囲気が良いし、何より大好きな山がある。今は英語教室を経営しながら、執筆の仕事もしています。「信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ」に登録して、マウンテンガイドとツアーガイドになることを目指しています。

:私が生まれ育ったのは、シルクロードの砂漠です。山はありますが黄色い大地で、松本の緑の山々は、ふるさととまったく違う景色なので楽しいです。海に憧れがあったので、「長野は海がないことだけが残念」と思っていたのですが、諏訪湖を海だと思えばいいな、と。だから信州にはなんでもあって、気に入っています。

一同:(笑)

スミス:ロッキー山脈があるアメリカのコロラド州に住んでいたことがあるんですが、山の中にはあまり大きな街はないんです。対して松本は、山に囲まれた真ん中に街があり、多くの人が暮らしている。そこが好きですね。高い山だけでなく、上高地や美ヶ原ならバスや電車で行けるし、標高差がないので気軽に楽しめる。いろいろな楽しみ方ができるのもいいですね。


信州に来て感動した人生が変わったと感じたことは?

:冬が終わって春になる頃、平地は花が咲いているけれど山には雪が残っている風景を車の中から見た瞬間。言葉に表せないほど感動しました。素敵すぎて涙が出るような。それは信州ならではの宝物じゃないかな。ソウルでも雪は降りますが、信州には山があるから、風景が比べものにならないくらい違いますね。

青木:この間、飯山で森林セラピーを体験したんです。森の匂いや風を感じながらヨガをしましたが、心も体もリラックスできて、すごく良い経験でした。飯山がどんなところかよく知らなかったけれど、いろいろなアクティビティー体験が充実していて楽しいですね。タイに住んでいた時の休日は、暑いから涼しいデパートや映画館に出かけることが多かったんですが、信州に来てからは子どもと森を歩いたり、お弁当を持ってハイキングやドライブに出かけたり。ライフスタイルが変わりました。

スミス:私は自然だけでなく、出会った人たちのおかげで人生が変わりました。同僚が八ヶ岳に連れていってくれたおかげで「山は素晴らしい」と思えたし、最近はますます登山好きの友人が増えて、山に出かけることが増えそうです。山に登った時が一番幸せを感じるんですよ。


食文化も違うと思いますが、信州の食の魅力は?

青木:山菜が大好きで、シーズンになると夫と木曽の開田高原へワラビやコゴミを採りに行きます。松茸の時期には、夫のお父さんが山でたくさん採ってきてくれて。他県の知人には驚かれますね。

オドノバン:贅沢だね(笑)。

スミス:松茸、食べたことないな。そんなにおいしいの?

:香りがいいですよね。

:韓国の料理はヤンニョムという調味料の味付けがベースですが、日本は食材そのものの味を生かしているのが本当にすごい。私が特に好きなのは信州そばです。韓国では食べられない味。帰国する時は、いつもお土産にします。

:果物もおいしいですよね。これからの季節はスイカやブドウ、桃、それにリンゴも。

青木:信州の果物はやばい(笑)。信州人は食が豊かなのが当たり前すぎて、恵まれていることに気づいていないんです!たとえばリンゴ。信州リンゴを一度食べたらめちゃめちゃ甘くておいしくて、よそのリンゴは食べられませんよ。

:でも私は信州に来るまで、リンゴがおいしいなんて知らなかった。もっと海外にも信州の魅力をPRしてほしい!

豊かな四季も信州の魅力ですね。

:夏は花火!「諏訪湖祭湖上花火大会」は本当に素晴らしくて、台湾の友だちにも見せてあげたいほど。冬は雪の松本城がきれいです。台湾の人は、雪を見ると興奮するんですよ。「どんな味かな?」

青木:私も初めて雪を見た時は、たくさん写真を撮りました。

スミス:冬の寒さはつらいけど、「氷瀑(凍った滝)」はすごい。真冬に乗鞍高原でスノーシューを履いて善五郎の滝を見に行った時は、ものすごく感動しましたね。


信州といえば温泉も多いですが、みなさんはお好きですか?

:好きです。特に風景を見ながら入る露天風呂は癒されますね。おすすめは渋温泉です。古い街並みや石畳が素敵で、映画「千と千尋の神隠し」を思い出します。

スミス:私も露天風呂が好きです。アメリカにはないですね。

:車で30分くらい出かければ回り切れないほど温泉があるので、私も冬はよく出かけます。温泉から眺める山も好きです。


街並みやカルチャーはどのように感じていますか?

:日本独自の文化だと思うのですが、古い建物をありのままの姿で保存し、何百年も大事にしているのが素晴らしい。韓国は建物が古くなると、壊して建て替えることが多いですから。

:台湾も、日本ほど古い建物は少ないですね。台湾人が日本でよく行くのは神社。特に好きなのは戸隠神社です。400年前からある奥社の杉並木は素晴らしいですよ。映画「となりのトトロ」の世界に入ったみたい(笑)。

スミス松本は歴史的にも面白い街です。城下町の歴史や、街のあちこちに井戸があったり。

一同:詳しい!

スミス:有名スポットだけでなく歴史などいろいろなエピソードを知ると、信州がもっともっと面白くなりますよ。


海外の目線から見ると、気づかなかった信州の魅力を改めて感じます。ありがとうございました!

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