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北国街道 自転車の旅

江戸時代に善光寺への参拝のために整備され、五街道に次ぐ重要な役割を果たした北国街道。そんな歴史ある街並みや宿場町を求め、今回は信州の東側に位置する小諸市や東御市、2016年大型ドラマ「真田丸」で注目を集めた上田市をレンタサイクルで巡り、信州最古の温泉として知られ国宝や重要文化財などの歴史的建造物が残る別所温泉に宿泊する1泊2日の旅をご提案します。

DAY 1

宿場町のゆったりとした時間にくつろぐ

全国的にも珍しい城下町より低い穴城「小諸城」。写真は重文の大手門

11:20小諸なる古城のほとり、藤村の世界にふれる

秋の気配を感じる軽井沢駅から真田家が戦の時に甲冑や武具を赤で統一した「赤備え」をイメージした深い赤色の車輌が特徴的な観光列車「ろくもん」に乗り換えて小諸駅へと向かいます。最初に訪れたのは、「小諸城址 懐古園」です。小諸城の歴史は、『平家物語』に登場する武将・小室太郎光兼が築いた館・宇当坂城から始まりました。その後豊臣秀吉が天下統一した時に小諸城主となった仙石秀久が現在の形に整備。現在は四季折々の自然を楽しみながら、当時の姿を残す大手門や野面石積みの石垣を見ることができます。園内の一角にある「藤村記念館」では、明治26年に創立した小諸義塾の教師として招かれた島崎藤村に関する資料を展示。藤村の直筆原稿や住居での愛用品などを見てまわりました。

「そば蔵 丁子庵」では、香りが良く、のど越しが良い細めのそばが味わえる

12:00店主こだわりのそばと天ぷらでランチタイム

小諸駅に戻って小諸市観光案内所で自転車をレンタルしたら、北国街道の宿場町として江戸から21番目に設けられた小諸宿を電動アシスト自転車で見て回りつつ、「そば蔵 丁子庵」でランチ。蕎麦粉や、天ぷらなどに使う野菜などは信州産にこだわり、気温や蕎麦粉の状態に合わせて割合を変えて提供しています。人気の「天ざるそば」は、細めでのど越しが良いそばと、季節ごとの食材を使ったサクサクの天ぷらとが好相性!

汗を流しに十郎の湯へ

13:00レンタサイクルは、寄り道しながらの旅に最適!

お腹を満たした後は、東御市の海野宿へ1時間ほどサイクリング。電動アシスト付きなので、女性でもスイスイ自転車をこぐことができました。

「海野宿」には、資料館や玩具展示館、おみやげにも良いガラス工房などが点在(上)盛り付けが美しい「dining 楽 raku ~海野宿~」のあんみつ(左下・右下)

14:00優しい甘さが広がる自家製あんみつでひと休み

日本の道百選に選定された「海野宿」は、防火壁の役割がある卯建が上がる民家や、海野格子など江戸時代の旅籠屋造りの建物などがずらっと立ち並んでいます。その一角にまるで隠れ家のような「dining 楽 raku ~海野~」を見つけました。そこは明治時代に建てられた古民家を改修したダイニングで、定番メニューの「楽のこだわり自家製あんみつ」と「宇治抹茶アイスオレ」でひと休み。

「かしわや本店」の月ごとに変わる料理は、何度でも訪れたくなる美味しさ

17:00趣のある老舗の宿で、“信州山ごはん”を堪能

再び自転車で小諸駅まで戻ったら、電車で別所温泉に移動。北向観音の隣に立つ老舗旅館「かしわや本店」で宿泊。畳敷きの広い部屋でゆったりとくつろいだり、泉質の良い湯で疲れをほぐしました。

DAY 2

別所温泉から上田市街地までぐるっと散策

足湯ななくりでひと休み(上)別所温泉街を歩く(右下)見事な造形をした国宝八角三重塔(左下)

9:00風情あふれる温泉街を散策

2日目は朝から別所温泉を散策。北向観音を参拝してから「安楽寺」へ。山の斜面に作られた自然豊かな散策路を歩いた先に、鎌倉時代末期に建立され、禅宗様建築としては最古といわれる国宝八角三重塔が見えてきます。一見四重に見えるものの、初重は裳階を付けた造りが特徴です。続いて北向観音の本坊である「常楽寺」で、北向観音が出現した場所とされる石造多宝塔(国重要文化財)などを見学。清誉玄斉大徳が開祖の大湯薬師堂までぐるっと散策してから上田駅に向かいました。

  • 別所温泉
  • TEL0268-38-3510(別所温泉観光協会)
コース料理のほか、アユが丸ごと入ったラーメンなども人気

13:00雄大な千曲川を眺めながら今しか味わえない川魚料理に舌鼓

上田駅に隣接する駐輪場にある「まちなかレンタサイクル」で自転車を借りて、10月まで千曲川沿いにオープンしている「鯉西つけば小屋」へ。ここではウグイやアユなどの川魚を使った料理が味わえます。“つけば”漁とは、産卵にきたウグイの習性を利用した江戸時代から行われていた伝統的な漁法です。この時期はアユが産卵シーズンに入り、ぷっくりとした子持ちアユが楽しめます(予約がおすすめ)。

徳川軍を二度も撃退した上田城(左)半円形の白いスクリーンに迫力あるVR映像が映し出される(右)

14:00400年前の上田城を再現したVRに大興奮!

上田城跡公園では、特別企画展「400年の時を経て 甦る上田城」に立ち寄りました。真田家の歴史資料やゆかりの品が展示されているほか、大河ドラマメモリアルコーナーなどがあり、最新の技術を駆使したVRコーナーでは、400年前の上田城と現在の上田城を対比した映像を楽しみました。公園の向かいにある上田市観光会館では、飯島商店の国産果実を使ったみすゞ飴と、農民美術作品の鳩の砂糖壷をおみやげに購入しました。

街道の趣が残る柳町。買い物スポットとしてもおすすめ(左下)

16:30旅の締めくくりは、信州産ワインで乾杯!

最後に訪れた「柳町」も北国街道沿いにあり、江戸時代末期から明治時代にかけて建築された2階建て平入りの町屋が連なる通りです。「はすみふぁーむ&ワイナリー Shop&Café 上田柳町店」は、はすみふぁーむ&ワイナリーのアンテナ・ショップで、ランチタイムには信州産の食材をたっぷり使ったワンプレートランチ、カフェタイムにはワインに合うスイーツや料理が楽しめます。なかでもガトー・ショコラ・クリユは生チョコのような食感で、ワインが進む美味しさに大満足。歴史の風情を感じる北国街道には、往時の姿を残しつつも、店主たちのセンスが光る個性豊かな店やスポットばかり。「また訪れたい」と感じる旅になりました。

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